弁護士砂子昌利

2017.03.03更新

弁護士の岩田裕介です。

先日、ビジネスジャーナルというニュースサイトから、会社の飲み会の帰りに事故に遭った場合に労災になるか、というテーマでインタビューを受けましたので紹介します。

 

ビジネスジャーナル『会社の飲み会は「業務」に該当?帰り道での事故が労災認定される条件とは?』

http://biz-journal.jp/2017/02/post_18155.html

 

***

内容については記事を読んでいただければと思いますが、若干補足をしておきます。 

 

労働災害には、大きく分けて「業務災害」と「通勤災害」の2種類があります。

会社の業務中に事故に遭った場合には、「業務災害」(労災保険法7条1項1号)という労災が問題となります。

他方、飲み会の帰宅途中の事故となると、基本的には「通勤災害」(法7条1項2号)になるかが問題となります。

通勤災害は、基本的には職場から自宅への途上での事故が対象となるので、職場ではない飲み屋からの帰り道の事故の場合は、「通勤」とは認められにくいのが実情です。

 

そのため、事故が労災となるためには、飲み会自体が業務性を有するものであった(=業務からの帰宅途上であった)ということが言えなければならない、ということになります。

 

この点、昨年の最高裁判例(最判平成28年7月8日・労判1145号6頁)は、会社の飲み会に参加した後に事故に遭った男性について、労災にならないと判断した第1審・控訴審の判断を覆し、労災の認定を認める判断を下しました。

上記のインタビューも、この最高裁判例を意識して取材されたものと思われます。

 

ただ、記事中でも言及しましたが、この最高裁の事案は、従業員の男性が上司の指示で歓送迎会に参加せざるを得ない状況にあり、参加後、参加者の男性を自宅に送り自身は職場に戻る途中で事故に遭った事案でした。

それゆえに、飲み会への参加及び飲み会後の送迎行為も業務であると認定され、「通勤災害」ではなく業務中の事故すなわち「業務災害」であると認定された事案です。

そのため、飲み会から自宅への帰り道に事故に遭ったといった事案には、そのまま適用できないという点に注意が必要です。

 

もっとも、最高裁が、会社が従業員に歓送迎会への出席を強く要請し、従業員が歓送迎会に参加しないわけにはいかない状況であったこと、歓送迎会自体が、会社の事業活動に密接に関連して行われたものであること、を認めたという点は、注目すべき点だと思います。

「会社からの要請だと飲み会への参加を断りにくい」という価値判断は、通勤災害の適用にあたっても影響を与えるのではないかと思います。

 

***

今月は、歓送迎会の季節ですね。

事故に遭わないのが一番ですから、酔ったときは気を付けて帰るようにしてくださいね。

 

弁護士 岩田裕介

投稿者: 渋谷宮益坂法律事務所

2017.02.28更新

弁護士の岩田です。

2月も終わり、明日から3月ですね。

暖かい日も多くなってきて、渋谷の街も、薄手のコートの人が増えてきたように思います。

 

さて、先日2月18日(土)、大東建託のDK SELECT LOUNGE(三軒茶屋)において、

『相続は突然に もしものときに慌てないセミナー』

と題して、相続セミナーをさせていただきました。

 

内容としては、相続に関する基本的な事柄を説明いたしました。

たとえば、

・いざ相続が起きたときには、どのような手続を、いつまでにすべきか

・遺産分割協議はどのように進み、どのくらい時間がかかるのか

・遺言書にはどのようなものがあるのか、その作り方や問題点は

といった内容です。

自筆証書遺言や公正証書遺言の無効例などを中心に、遺言書にまつわるトラブルで裁判になった事例などを紹介しました。

 

**

次回のセミナーは、砂子昌利弁護士が登壇します。

日時:3月5日(日)午後2時~

場所:DK SELECT LOUNGE(三軒茶屋) by大東建託

 

内容は、具体的な遺言書の書き方やそれにまつわるトラブルに焦点を当てて解説します。

ご興味のある方はお問合せください。

 

弁護士 岩田裕介

 

投稿者: 渋谷宮益坂法律事務所

2016.09.14更新

こんばんは。弁護士の砂子です。

渋谷の街もすっかり秋の香りがしてきておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

今回は、前回に引き続き、刑事事件についてお話します。

刑事裁判になった場合、実際のところ、どうなるの?という疑問にお答えします。

今回のお話は、罪を認めている場合の裁判のお話ですので、それを念頭に読んでください。

 

【裁判中の過ごし方】

 罪を認めている場合、裁判は概ね1回で終わります。判決を言い渡される日を含めると2回で終わりです。

 ですから、あなたが、出頭するのは概ね2回です。

 1回の裁判時間は概ね40分。判決言渡しは概ね5分

 1回目の裁判の後、1週間~10日で判決が言い渡されます。

 

〈では、まずは法廷へ。〉

 

 このとき、身体拘束されている人は、刑務官と手錠・腰ひも状態で法廷に入り、手錠と腰ひもが解ければ裁判開始となります。

 保釈中の人は、弁護人と待ち合わせて、一緒に法廷に入るパターンが多いです。

 

 座る位置は、弁護人の前のベンチシート

 

〈裁判官登場!〉

 裁判官が入廷した際は、全員起立!裁判官が着席したら全員着席!裁判官が「それでは開廷します。」と言ったら裁判開始です。

 

 証言台の前に立って、裁判官から、あなたが起訴された人で間違いないのかの確認があります(人定質問)。

 その後、黙秘権があることの説明を受けます。

 

〈起訴状朗読〉

 それらが終わると、検察官が起訴状を朗読します。

 その起訴状の内容について、裁判官から、間違っているところがあるのかどうかについて質問されます。

 それに対して、「間違いありません」と答えると、次に、裁判官は「弁護人のご意見は」と聞きますので、弁護人はすばやく「被告人と同様です」と回答します。

 これは事前の打合せができているからこそ、このような回答になるのであって、これまで罪を認めていた人が裁判になって突然「私は何もやってません!」と言うこともなくはないです。

 

 こうなると、弁護人は「おいっ!な、なに言ってるの!!!」という状態に陥り、少々パニックになるのですが、なんと答えるのかはあなたの自由なので、弁護人はそれに合わせてやるしかないって感じですね。

 

〈証拠調べ手続〉

 起訴状のくだりが終わると、検察官から証拠によって証明したい事実が述べられます。これを冒頭陳述といいます。

 これについて、弁護人が意見を述べます。

 罪を認めている事件では、概ね「すべて同意します。」と回答することになります。

 覚せい剤事件では、「物については、しかるべく」という回答を耳にすることがあると思います。

 「しかるべく」これ日常生活で使うことがない言葉だと思いますが、要は、異議はありません、という意味です。

 

 そして、裁判官が証拠を採用すると、検察官が各証拠書類の要旨を口頭で説明します。

 このとき、あなたは黙って聞いていてください。

 

 その後、弁護人の立証は?と裁判官が質問しますので、弁護人は事前に用意した証拠を提出します。

 これに対して、検察官から意見が述べられます。

 弁護人も検察官もそれぞれの意見は事前に相互に知らせているので、予定調和に事が進むのが通常です。

 

 そして、情状証人(両親や配偶者が多いです。)がいる場合には、情状証人から尋問を行い、その後いよいよあなたの尋問が始まります。

 このとき、弁護人から質問をします。弁護人は裁判官に向かって答えてください、というようなことを言うのですが、

質問は横から飛んできますので、そっちを見ずに正面の裁判官を見ながら回答するのはなかなか難しいです。

 

 はっきりと大きな声で回答すれば聞こえますし、伝わりますので、多少横向きになって回答しても問題ありません。

 ただ、正面のマイクで録音している関係で、横向き小声だと裁判官から注意されますので、気を付けましょう。

 あなたの尋問は、弁護人、検察官、裁判官の順で行われます。

 

〈論告求刑・弁論〉

 尋問が終わると、検察官から論告があります。

 これは「被告人を懲役○○年に処するのが相当である」という検察官の意見を述べるものです。

 そして、弁護人が弁論要旨を述べます。

 「執行猶予が相当である」といった弁護人の意見を述べるのですが、時間にして5分~10分程度、原稿にして、A4紙3枚~4枚程度が多いです。

 罪を争っている事件であれば、相当長いものになるのですが、認めている場合には、情状のポイントを端的に指摘する内容のものになります。

 

 これでようやく終わりかというところで、裁判官から「証言台の前へ」と指示があります。

 証言台の前に立ったあなたに対して裁判官は「これであなたの裁判は終わります。最後に何か言っておきたいことはありますか」と質問されます。

 これについては、必ず何か言わなくてはならないものではありません。

 ですが、最後の一言は自分の言葉で罪について、今後のことについて、被害者への思いを述べる機会ですので、ぜひ何かしら述べた方がよいと思っています。

 

 これで裁判は終了です。

 その後、弁護人が裁判官と判決日の日程調整を行い、判決日を指定して、裁判は終了します。

 日程については、検察官は意見を求められません。

 それはいったいなぜなのか?

 それは、判決日には検察官であればだれが来てもよいからなのです。

 担当の検察官が必ず来なくてはいけないわけではないのです。

 弁護人は選任されている者でなければならないので、裁判官は弁護人とだけ日程調整を行うのです。

 

 以上が罪を認めている人の場合の大まかな流れです。

 

 刑事裁判と言っても、上記のような裁判から裁判員裁判までいろいろな種類がありますので、今後各種類ごとに実際のところを紹介していきますね。

 

 それでは、今回はここまで。

 皆様ご自愛ください。                 弁護士 砂子昌利

投稿者: 渋谷宮益坂法律事務所

2016.08.29更新

こんばんは!弁護士の砂子です。

 

今年の夏も残すところ後わずか。渋谷の街では、秋冬物の服が店頭に並び、街を盛り上げています。

 

 

さて、本日は、刑事事件のお話の続きをお送りします。

 

検察官によって起訴された場合、実際の刑事裁判はどのように進んで、裁判を受ける人は何をすべきなのでしょうか。

 

まずは分かりやすく、裁判員裁判ではない通常の裁判を例にして、しかも罪を認めている人の場合でお話します。

 

 

【裁判が開かれる日までの過ごし方】

 起訴されて裁判の日が決まりました。しかし、その日は1か月程先です。さて、それまでの間、どうしていればよいのでしょうか。

 今回は、罪を認めている場合なので、裁判までの間は、ひたすら反省しましょう。

 

 反省の仕方は人それぞれです。

 被害者がいるような罪(傷害や窃盗(万引き)等)の場合には、未だ示談が完了していないようであれば、示談金を集めて、示談をするように努力することも反省の1つです。

 被害者がいない罪(覚せい剤等)の場合には、保釈されていれば病院に通ったり、覚せい剤に関する本を読んで自分で勉強するようなことを行うべきです。

 

 裁判の時に、弁護人が、裁判官に対して、あなたが本当に反省しているということを伝えるための道具(証拠)を提供できるような過ごし方がよいでしょう。こういった過ごし方は被害者のことを真剣に考え、心の底から反省していないとできないと思いますから、そうしていれば自然とそういった行動になるでしょう。

 

 

裁判までの間の過ごし次第で、裁判結果が変わることもあり得るので、罪を認めている場合には、1に反省、2に反省、3,4も反省、5も反省ということをお忘れなく!!

 

では、今日はこのへんで失礼します。

裁判中の様子はまた今度。

 

それでは皆様ご自愛ください。                           弁護士 砂 子 昌 利

 

投稿者: 渋谷宮益坂法律事務所

2016.06.01更新

こんばんは!弁護士の砂子です。

半年ぶりのブログ更新となります。申し訳ありません。

 

早くも6月となり、梅雨を乗り越えれば、待ちに待った夏到来ですね。

気分の高ぶりを抑えて、本日は、刑事事件についてお話します。

 

1 刑事事件と民事事件

 裁判は大きく分けて、刑事事件と民事事件があります。

 民事事件は、貸した金返せ!とか契約違反だ!といった事件のことを言います。

 刑事事件は、いわゆる犯罪を行ったことに対し有罪・無罪を決める事件を言います。

 今、話題の99.9%がどうのこうのというお話は刑事事件のお話です。

 

2 手続の流れ

 では、刑事事件に巻き込まれた場合、犯人に疑われた場合、どういうことがあなたを待ち受けているのかご紹介しまししょう。

 

(1)用語について

 まず前提として、テレビなどで「容疑者」という言葉を聞いたことがありますよね。

 これは、法律用語ではありません。マスコミ用語というようなものでしょう。

 法律用語では、起訴されるまで(実際に裁判にかけられるまで)は、

「被疑者」といい、起訴後は「被告人」といいます。

 マスコミではこの「被告人」のことを「被告」と言ってますが、これもマスコミ用語です。

  

   元某都市の知事で現在弁護士の橋○弁護士も、テレビでは「容疑者」と言っており、法律用語とマスコミ用語を使い分けておられるようでした。

  

   少し脱線しますが、民事事件では訴えた方を「原告」、訴えられた方を「被告」というのが法律用語なのですが、テレビで刑事事件の裁判を受けている人を「被告」とっているせいなのか、民事事件で「被告」にされたこと自体を怒る人もいたりすんですよね。

  

(2)実際の流れ

①逮捕

 それでは、手続の本題へ。

 事件が発生し、犯罪の嫌疑をかけられた場合に、警察が取り得る手段としては「逮捕」があります。

 逮捕されると、ドラマでおなじみの手錠をかけられ、警察署へ連行されます。

 そこで、取り調べが行われます。

 逮捕されても、黙秘権がありますので、無理に話をする必要はありません。

 よく「弁護士が来るまで話さない」というシーンがありますが、そういった対応でも問題はありません。事件によっては(否認事件等)話さない方が後々よかったということもありますので。

②弁護士を呼んでください!!

 ただ、弁護士の知り合いがいない場合にも弁護士って呼べるのか?と疑問に思いますよね。

 これ、実は呼ぶことができるのです!

 当番弁護士制度というものが各弁護士会にありますので、警察官に当番弁護士を呼んでくれということができるので、弁護士が来るまで話さないという対応が可能なのです。

※当番弁護士は、逮捕された被疑者の家族、知人でも派遣を要請することができますので、万が一のときは、各弁護士会にお問い合わせください。

 

③いつになったら出られるの?

 逮捕された場合、いつ出られるのか。一番気になるところですよね。

 逮捕されても、留置の必要がない場合(身柄を拘束しておく必要がない場合)には即釈放されます。身元引受人として親や家族が警察署に迎えに来て、釈放となる場合です。

 では、留置の必要がある場合はどうなるのか。

   法律上、逮捕後48時間以内に検察官に事件を送ることになっています。

 そして、事件が送られた検察官は送致を受けたときから24時間以内に裁判官に対し勾留請求を行うことになります。

 ですので、逮捕から72時間以内に勾留されるか否かが決まります。

 

※弁護士が弁護人として、この勾留を阻止する方法は、まず、この72時間以内に検察官に対して、勾留請求をしないように働きかけるという方法があります。

 ただし、これはあまりうまくいきません。捜査をしかっりした上で、逮捕までしているのだから、そう簡単に勾留請求自体を諦めるという検察官はほとんどいないのが実情です。おそらく、『HERO』の久利生検事でも勾留請求をした上でじっくり捜査しましょう、という判断になるのではないかと思います。

 

 では、検察官の勾留請求を阻止できなかった場合どうなるのか。

 裁判官が勾留の必要があるのかどうかを判断することになります。

 ここで、裁判官が「必要あり」との判断をすると、勾留決定が出され、10日間の勾留に突入します。

 勾留が認められなかった場合には、そこで釈放されます(ただし、検察官からの異議がない場合ですが・・・・・)。

 

   東京地裁の場合、勾留請求された翌日の午前11時から勾留請求に対する判断(勾留質問といって、被疑者が裁判官と面談の上、判断されます。)が行われいます。

 

※このときに弁護人としてできることは、裁判官に面談し、意見書を提出するなどして、勾留決定阻止を目指すことです。

 

 事案によりますが、最近は阻止率が上がってきているように思います。東京地裁では、痴漢事案の場合には原則勾留請求を認めない運用がなされているようです。ただ、原則ということですから、例外はありますので、ご注意ください。

   

 勾留決定されてしまい10日間が経った場合、どうなるのでしょうか。

 この場合、処分が決まる場合もありますが、多くの場合、勾留期間は延長されます。

 10日間も勾留しておいて、されに延長されるなんて・・・・

 しかも、延長される期間は最大で10日間です。

 ですから、勾留期間は最大20日間です。

 

※勾留決定が出た場合に弁護人ができることは、勾留決定に対する準抗告という手続があります。これは勾留決定に対する異議申立てのことですが、これがなかなか認められ辛いのです。

 

 勾留期間が満了すれば、処分結果が出ますので、不起訴か処分保留の場合には釈放されます。

 処分結果が「起訴」の場合には刑事裁判に突入します!

 

 

 起訴されたどうなるのか???

 これについては、また日を改めて。

 

 それではみなさまご自愛ください。           弁護士 砂子 昌利

投稿者: 渋谷宮益坂法律事務所

2015.12.03更新

こんばんは!弁護士の砂子です。

 

すっかり冬になり、朝がつらい季節到来ですね。

渋谷はいたるところでクリスマスツリーやらネオンやらが輝き、賑わっています。

 

さて、本日は、前回に引き続き、離婚のお話です。

前回は、調停での離婚を取り上げましたが、今回は、裁判での離婚についてお話します。

 

 調停で離婚の話し合いがまとまらなかった場合には、調停は不成立となって終了します。

 しかし、どうしても離婚したい!という場合には、家庭裁判所に離婚を求める裁判を提起することになります。

 

 裁判離婚では、お互いの言い分を出し合って、最終的に裁判官が、法的に離婚が認められるのか、認められるとして、どのような条件が認められるのかを判断します。

 

 裁判離婚は、調停とは異なり、話し合いで離婚するという場面ではありませんので、法定離婚事由がなければなりません。

 とはいっても、裁判になっても、和解という方法もありますので、厳密な意味で法定離婚事由が求められるのは、判決によって離婚する場合です。

 

 

 

1法定離婚事由とは??(民法770条)

 

①不貞行為(浮気)

 不貞とは、配偶者のある者が、自由な意思にもとづいて配偶者以外の異性と性的関係をもつことをいいます。

 

②悪意の遺棄

 例えば、配偶者としての扱いをせず生活費を妻に渡さない、夫が妻を虐待して追い出したり、家を出ざるを得ないようにしむけるなどの場合です。

 

③3年以上の生死不明

 

④回復の見込みのない強度の精神病

 精神病者の離婚後の生活状況が劣悪になると通常考えられるので、裁判所はこの離婚原因を認めることに慎重です。離婚後の扶養や治療費等を確保するなどの条件を整えないとなかなか認めらないでしょう。

 

⑤婚姻を継続しがたい重大な事由

 上記①から④までのいずれの事由にも該当しない場合であっても、婚姻関係の破綻が深刻であり、婚姻の本質に応じた共同生活の回復の見込みがないと認められる場合には、離婚請求を認めるものとされています。

 

 

 

 

2手続

  離婚裁判の流れは次のとおりです。

 ①訴状を提出

 

 ②第1回口頭弁論→この後、数回相互のやり取りが行われます。

  弁論は基本的には1か月に1回開催されます。

 

 ③双方の主張が出尽くしたところで、尋問が行われます。

  親権や離婚自体を争っている場合にはこの段階に至るまでに1年以上要することもあります。

 

 ④判決

  判決期日の前に和解期日といって、話し合いの場を持つことが多いです。

 

 

 

 

3弁護士を使うべきか

 

  離婚訴訟の場合、訴状を提出したり、尋問を行うなど、その手続は通常の民事裁判と基本的には違いがありません。細かい違いはたくさんあります。

  もちろん、ご本人だけでも訴訟を行うことができますが、弁護士を使う方が手続はスムーズですし、調停と異なり、尋問を除けば裁判所へご本人が行かなくて済みます。

  したがって、結論としては、弁護士に依頼すべきだと思います。

  ただし、弁護士費用の問題もありますので、まずは、ご相談ください。

 

 

 

 では、本日はこのへんで失礼します。

 みなさまご自愛ください。                 弁護士砂子昌利

投稿者: 渋谷宮益坂法律事務所

2015.11.04更新

こんばんは!弁護士の砂子です。

 

最近めっきり寒くなりましたね。

渋谷ではハロウィンのお祭り騒ぎもすっかり落ち着き、クリスマスに向けて街全体がそわそわしているようです。世の中の切り替えの早さには感心させられます。

 

さて、今回は前回に引き続き離婚のお話です。今回は、調停離婚について見ていきましょう。

 

お互いの話し合いで離婚に至らない場合には、次のステップとしては、調停に話し合いの場を移すことになります。

離婚条件(慰謝料や養育費、親権)で合意に至らないことが多いですが、離婚すること自体合意に至らないこともありますので、協議が整わない場合には、家庭裁判所で話し合うことになります。

 

1 離婚調停とは?

 離婚調停は、家庭裁判所で行われます。別居中であれば、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所で行われるのが原則です。

 調停は、中立な立場である調停委員2名が調整役を務めます。

 調停委員は、男女1一人ずつとなっていますので、意見が夫側に偏ったり、妻側に偏ったりすることがないようには一応なっています。

 

2 調停には誰が出席するのか?

 調停期日には、申立人・相手方がそれぞれ出席して、交互に調停委員に話を聞いてもらいます。うまく話せるように事前にメモを作っていくことをお勧めします。

 仮に弁護士がついていた場合でも調停の場合には、直接本人から話を聞きたいという要望と、合意に至る場合には本人の出席が必要になることから、調停期日には弁護士だけではなく本人も同行することになります。

 

3 調停における弁護士の役割・必要性

 結局本人が出席しなければならないとすれば、わざわざ弁護士費用を支払ってまで弁護士をつけることはあまり意味のないように思えます。

 しかし、離婚調停においても、弁護士の存在意義はあります!

 例えば、離婚するか否かが調停で争われる場合、離婚を希望する側に弁護士がついていると、調停委員は、「本気で離婚したいと思っている。離婚の意思は固そうだな。」と思うことがあるからです。なぜなら、弁護士費用は決して安くはないので、それでも弁護士をつけて調停に臨んでいることに対して、調停委員は「この人は離婚の意思が固そうだ。」という第一印象を持つ可能性があります。

 このように、調停委員に対して有利な第一印象を獲得する上で、弁護士に依頼しておくことは重要といえます。また、何をどう話すべきか、どのような証拠を提出するべきなのかなど、調停における効果的な立ち振る舞いができるという点においても、弁護士に依頼する必要性はあるでしょう。

 

4 調停期間は?

 調停期間は事案によって異なります。6カ月~1年程度が多いですが、1年以上かかることもありますし、逆に3か月程度で終了することもあります。

 親権の争いや、離婚自体を争う場合には長期化することが多いです。

 

5 調停で合意にいたらなかった場合は?

 調停でもどうしても合意に至らないということはよくあります。

 その場合には、調停は不成立になり、次のステップに進みます。

 次のステップとしては、裁判を行うという方法になります。

 ただし、裁判まではせず、しばらくこのままでよいという方もいますので、調停までやってもだめなら裁判まではせずにひとまず休戦するというのも選択肢の一つだと思います。

 

 いずれにしろ、ご夫婦の問題には、子どもや両親など様々な問題が絡んできますので、じっくり考えることが重要ですし、解決への近道なのかもしれません。

 

では、今日はこのあたりで失礼します。

弁護士 砂子 昌利

 

投稿者: 渋谷宮益坂法律事務所

2015.10.02更新

こんにちは!弁護士の砂子です。

 

10月に入り、すっかり秋めいてきましたね。

スポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋、と秋は何かとわくわくする季節です。

現在、東京で開催中のモネ展にもぜひ行ってみたいですね。

 

さて、本日は、離婚第2弾。

もっともポピュラーな離婚方法である協議離婚についてお話します。

 

協議離婚とは・・・

協議離婚とは夫婦2名での話し合い 離婚に合意することをいいます。裁判上の離婚とは異なり裁判所は関与しないので、離婚理由などは関係ありません。夫婦が離婚について同意していれば良いのです。

 

離婚届を本籍地・住所地の市区町村役場に提出・受理することによって離婚が成立します。離婚届には夫婦それぞれの署名押印と、証人2名の署名押印が必要です。証人は成人であれば、資格制限もなく誰でも構いません。弁護士に話し合いを依頼した場合には、弁護士が証人となることが多いです。

 

しかし、簡単な離婚方法であるがために、養育費、財産分与、慰謝料の金額など、十分に取り決めないまま離婚をしてしまう傾向があります。いったん離婚が成立した後では、相手も話し合いに応じてくれない可能性もありますので、取り決めはなるべく離婚前にした方が良いでしょう。

 

ちなみに離婚後においても財産分与、慰謝料請求は可能ですが、これらには法律上の期間制限(時効)がありますので、ご注意ください。

【財産分与】

  離婚における財産分与の請求は、離婚後2年間に限り可能です。       

【慰謝料】

  離婚における慰謝料請求は、離婚が成立してから3年間に限り可能です。

 

また、養育費の支払いなどが後々ストップされてしまうことがありますので、

公正証書を作成することをお勧めします。

 

協議離婚のメリットは、養育費や財産分与、慰謝料などが双方の合意で自由に決めることができるところにあります。裁判であれば、認められないような金額であっても合意があれば、それを離婚条件とすることができるのです。

 また、裁判を行うよりも短期間で決着することが多いです。

 

離婚協議書において、取り決める事項としては下記のものがあります。

・慰謝料

・財産分与

・婚姻費用の清算

・年金分割

・養育費

・親権者(監護権者)の指定

・面会交流

・離婚後の氏

 

協議離婚は、夫婦相互の合意によって離婚することですが、どういう条件を出すべきか、どういうふうに交渉を進めるべきかなどでお悩みの方は、一度ご相談ください。

 

では。                                      

 弁護士 砂子昌利

投稿者: 渋谷宮益坂法律事務所

2015.09.30更新

こんにちは!弁護士の砂子です。

 

エンブレムは新たに、メイン競技場も新たに、って東京五輪間に合うのか!?

心配ですね。渋谷の街も盛り上がりを見せているといないとか。

新競技候補にサーフィンが挙げられていましたが、どうやって競技を行うのか、プールで波の条件を均一にして競うのか、はたまた、海で波はそのときの運次第、運も実力のうち、となるのか、よく分かりませんが、どうなるのでしょう。

 

さて、話は変わりますが、「離婚したい!」と考えてはいるが、するとしても実際どうやってするのがベストなのか、よく分かりません。という方結構いらっしゃるのではないでしょうか。

 

ネット上にはたくさんの情報が流れていますが、何が正しいのかよく分からない

 

ということで、ここでは簡単に離婚の基礎をお話していきます。難しい話は実際に弁護士に聞いた方が早いですからね。おおよそのイメージを掴むことが大切だと思います。

 

では、まず、離婚の方法は何種類あるのかご存知でしょうか?

 

【離婚の種類】

まず、離婚をする場合、日本ではどのような方法で離婚することがでるのでしょうか。

離婚する方法は大きく4つあります。

 

1 協議離婚

 夫婦相互の話し合いによって離婚をする場合をいいます。この場合にはお二人で離婚届けを役所に 提出することになります。この方法がもっとも多いですね。

 

2 調停離婚

 家庭裁判所に対し、離婚調停を申し立てて、話し合いの末、離婚する場合をいいます。

 この場合には、調停調書という書類を裁判所からもらえますので、それをもっていけば、どちらか一方のみで役所へ離婚届を提出することができます。

 

3 裁判離婚

 これは、調停しても話がまとまらない場合に、裁判で白黒はっきりさせて離婚する場合をいいます。判決書が出ますので、この場合にもどちらか一方のみで離婚届を提出することができます。

ただし、訴訟をするには調停をまずしておかなければなりません(調停前置)ので、ご注意ください。

 

4 審判離婚

 調停をしている夫婦が、様々な考え方の相違から調停が成立する可能性が低く、かつ家庭裁判所が自らの判断で、調停にかわる審判により、離婚を成立させることもあるというものです。この審判は、その当事者が審判の告知を受けた日から2週間以内に異議申し立てをしますと審判の効力が失われてしまうため、あまり利用されていない制度です。

 

いずれの方法で離婚を行うにしても、親権者、財産分与、慰謝料、養育費、面会交流についてしっかりと定めておかないと、後々トラブルとなりますので、ご注意ください。

 

どういう方法で、どういう条件で離婚すべきなのか、少しでも迷っているのであれば、一度話をお聞かせください!

 

さて、次回は、それぞれの離婚方法ごとにメリットや実際に行った場合にはどうなるのか、どのように進行するのかなどについてお話していきます。

 

季節の変わり目ですので、みなさま体調管理には注意してください!

 

                       弁護士 砂子 昌利

投稿者: 渋谷宮益坂法律事務所

2015.09.01更新

こんにちは。弁護士の砂子です。

9月に入りまりましたね。渋谷もすっかり秋の気配が漂っているのかと思いきや、

行きかう人はまだまだ夏のテンションのようです。

 

さて、本日は、交通事故番外編。

これまでは民事的な、つまり、賠償金のお話だったのですが、

今日は、交通事故被害者の方も使える刑事手続きについて簡単にお話します。

 

交通事故被害者の方が使える刑事手続きとは、何なのか・・・・・??

 

 

それは、、、、被害者参加制度のことです。

 

被害者参加制度???と思う方も多いと思います。

 

この制度は、簡単に言うと、

「一定の犯罪の被害者などが、裁判所の決定により、公判期日に出席し、被告人に対する質問を行うなど、

刑事裁判に直接参加することができる制度です。」

つまり、被害者も加害者の刑事裁判に参加して、加害者に質問したり、被害を受けた胸のうちを裁判官に聞いてもらうことができる、という制度のことです。

 

ただし、参加できる対象事件が定まっていますので、まず、どのような犯罪被害の場合に参加できるのかを見ていきましょう。

<対象犯罪は?>

1  殺人、傷害などの故意の犯罪行為により人を死傷させた罪
2  強制わいせつ、強姦などの罪
3  過失運転致死傷などの罪
4  逮捕および監禁の罪
5  略取、誘拐、人身売買の罪
6  2~5の犯罪行為を含む他の犯罪
7  1~6の未遂罪

<参加できる人は誰なの?>

上記犯罪被害者本人や法定代理人(未成年者の両親など)、犯罪被害者本人が亡くなった場合や心身に重大な故障がある場合の犯罪被害者の配偶者、直系親族、兄弟姉妹です。

 

みなさん見てください!上記犯罪の「3」を。そうなんです、交通事故で加害者が刑事裁判になった場合が入っているのです。

交通事故の場合、事故態様がよっぽどひどい場合、事故結果が重大な場合、交通違反をこれまでに多く行っているなどの場合でしか刑事事件にならないため、刑事裁判になることはある程度限られてはきますが、それでも、刑事裁判になれば被害者の方は裁判に参加できるのです。

 

では、参加して何かいいことがあるのか?

具体的に参加すると何ができるのか?

 

被害者参加人になると、

1  公判期日に出席すること
2  検察官の権限行使に関し、意見を述べ、説明を受けること
3  証人に尋問をすること(情状に関する事項)
4  被告人に質問をすること
5  事実関係や法律の適用について意見を陳述すること

ができるようになります。

もちろん被害者参加人は、刑事裁判に参加するに当たり、上の1~5の行為を弁護士に委託することができます。

 

 加害者が主張する事故態様に納得がいっていないときや過失割合に納得がいっていない場合には、刑事裁判の方で実際に加害者に質問してみることでこちらに有利な証言が得られることもあり得るのです。

 また、被害が大きく、被害者の現状を加害者に知ってもらいたい、というような場合にも、刑事裁判の場で、被害の現状などについての意見を述べることができます。

 

 ちなみに、刑事裁判に参加した場合、被害者の方が座る席は、裁判所の扱いによって異なりますが、検察官の横か後ろの場合が多いです。

 そこまではやりたくない、という方は傍聴席にいていただいてもよいですし、実際に出席することはせず、弁護士に任せるということもできます。

 

 でも、弁護士に依頼するにはやはりお金の問題が・・・・・。

 確かに、この制度を利用することについては、弁護士特約保険の対象外です。

 しかし、経済的に余裕がない方には、弁護士の費用を国が負担する被害者参加人のための国選弁護制度があります。

ですので、一度、ご利用することを検討してもよいのではないかと思います。

 

 もっと知りたいという方は、お電話ください!

 

 では。

 

弁護士 砂子 昌利

 

 

投稿者: 渋谷宮益坂法律事務所

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